当レポートは、ますます高まる都市部への物流サービス(シティ・ロジスティクス)に対応する、「都市型倉庫(シティ・ウェアハウス)」の有用性を考察しています。さらに、首都圏における事例を取り上げ、その実態を検証しています。

物流サービスに対するニーズはますます高まっている一方、人手不足などにより配送サービスを維持すること自体が困難になってきています。このことは「物流クライシス」と呼ばれ、輸送運賃の上昇を伴って多くの産業に影響を与えています。

打開策として、最終配送先付近に中間配送拠点を設置することが検討されています。こういった中間拠点は小さい面積で十分可能ですが、都市部に立地する必要があります。このような都市型倉庫の重要性は今後一層高まるでしょう。

実際に首都圏のテナントニーズを分析すると、都心部では小規模な倉庫に対するニーズが高いことが確認できます。一方で入居可能な小規模倉庫が都市部には不足しています。このことは、東京都心のみならず全国の中核都市に共通するものと考えられます。

物流業界では配送サービス全体の効率性を高めることが喫緊の課題です。都市型倉庫の供給はその解決策のひとつとなると同時に、新たなビジネスチャンスとなり得るでしょう。