
常に「不確実性の時代」というセンテンスで語られてきた我が国の経営環境ですが、今ほど、この言葉がリアルに感じられる時代はありません。世界を混沌の渦に陥れたパンデミック、切実な物価高騰、想像を超えるテクノロジーの進化、地政学的緊張の高まりや毎年訪れる気候変動による自然災害。この予測不能な世の中において、企業は、持てる経営資源を最大限に活用して、この局面を打開していく必要性に迫られています。その中で、いまだ大きな可能性を秘めているのが、使用する・所有する「不動産」だと思います。
日本全国の企業、そして国や地方自治体においても、まだまだ不動産やインフラアセットを有効に活用できる余地が残されていると感じています。今後の日本の成長の原動力を創出するにあたり、不動産は、好循環を生み出す上で最も重視すべき分野の一つであることは間違いありません。「日本の経済を不動産の側面から支える」ためのプラットフォームの構築は、国内外の知見とエグゼキューション能力を有するグローバルリーダー・CBREの使命だと感じており、また、それを実現するべく、事業領域の拡大を続けていきたいと考えています。
これまで日本の不動産投資市場を支えてきた日銀の金融緩和政策も、徐々にではありますが出口を見据えた対策が講じられつつあり、これからは、不動産の収益性向上を実現する現場力が益々重要になってまいります。持続可能性が問われる昨今、金融市場の変化にも対応しながら、企業が安定したビジネス基盤を築き、社会全体が将来にわたりより良い発展を続けていくために、CBREは事業用不動産の領域で常に必要とされる企業であり続けたいと考えています。
今後とも変らぬご支援、ご愛顧を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
シービーアールイー株式会社
代表取締役社長 兼 COO
辻󠄀 貴史
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