東京
CBREが「物流施設利用に関するテナント調査2020」を発表
CBREは本日、「物流施設利用に関するテナント調査2020」を発表しました。
2020 年 06 月 16 日
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物流戦略における最重要課題は人件費の抑制・削減
新型コロナウイルス感染症は、中長期的な物流施設需要増に影響を及ぼす
CBRE(日本本社:東京都千代田区丸の内)は本日、「物流施設利用に関するテナント調査2020」を発表しました。主なポイントは以下のとおりです。
◇調査概要
日本で物流施設を利用する企業(物流業と荷主企業)に対し、Webアンケートの形式で実施。調査実施期間2020年3月4日~3月19日、有効回答数336社(物流業:242社、荷主企業94社)。
【主な調査結果】
- 倉庫の新設・移転などの計画では、何らかの計画があると回答した企業のうち、「面積を増やす」が67%、「拠点数を増やす」が52%を占めました。全体としては、依然としてテナント企業の拡張意欲が強いことを示しています。
- 倉庫を移転・増設する理由では、「拠点の効率運営(集約・統合、再編)」、「荷物量の拡大」についで「建物・設備の老朽化、使いにくさ」が3番目に多い回答となりました。物流センターの効率運営や安全性を優先し、そのためには適正な不動産コストをいとわない姿勢が見て取れます。
- 物流センター運営におけるコスト配分と今後の見通しでは、物流業界のコストの構成は業種・業態によって異なるものの、全体平均でみると、「輸送・配送費」(34%)、「人件費」(29%)の割合が高いことがわかりました。それに加えて、「輸送・配送費」「人件費」ともに大多数の回答者が今後3年間で「上がる」と回答しました。この2種類のコストが、将来的に利益を圧迫すると考えられています。
- テクノロジーの進化が、今後3年間で倉庫内作業に与える影響では、画像処理、AGV(無人搬送機)、Iot(RFIDタグなど)の影響が大きいとする回答が、それぞれ80%前後に及びました。テクノロジーを利用することによって、「作業員数が減る」とした回答は78%にのぼりました。テクノロジーの利用で期待される効果は、作業員の低減(=人件費の削減)であるといえます。
- 新型コロナウィルス感染症拡大による中長期的な変化や影響では、「在庫量の積み増し」との回答が30%と、もっとも多い結果となりました。「コロナショック」によりサプライチェーンが途絶えたことを受けて、今後不測の事態に備えて在庫量を増やすことは必至と考えている企業は多いことがわかります。また「庫内作業の⾃動化が加速」するという回答も17%と2番目に多い結果となりました。物流量増大とともに人件費も増加する構造は物流現場ではまだ多くみられているため、自動化による利益率向上が期待されていることがうかがえます。
詳しい内容は、本日発刊の「物流施設利用に関するテナント意識調査2020」をご覧ください。
https://www.cbre.co.jp/ja-jp/research-reports/industrial-reports
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