レポート | インテリジェント・インベストメント

日本の賃貸住宅市場:少子高齢化でも需要が見込める理由 Part 3

3 住宅価格および賃料と投資市場

2026 年 03 月 09 日 読む所要時間:約10分

RSH Rental Housing Report 2026 Part3 Banner_Web slider

レポートの全文はこちら

少子高齢化が進む日本で賃貸住宅需要が見込める理由について考察した当レポートは全3回のシリーズで発刊、本号は第3回となります。
 
#3 住宅価格および賃料と投資市場
  05 住宅価格と賃料
  06 賃貸住宅の投資市場

 

サマリー

 

  • 日本の住宅市場では、分譲マンションの価格高騰が目立っているが、コロナ禍以降は戸建てや住宅地の価格も速いペースで上昇を続けている。特に都市部では住宅のアフォーダビリティが全般的に低下、そのため賃貸を選択する層が増えている可能性がある。金利上昇も住宅の賃貸需要を後押しする長期的な要因となる。

 

  • 足元の物価および賃金の上昇基調を背景に、賃貸住宅の賃料は多くの都市で上昇が加速しており、特にファミリータイプの賃料上昇が顕著である。ただし、分譲住宅価格の高騰に対して賃料の上昇ペースは緩やかで、今後の上昇余地が残されていると言える。

 

  • 賃貸住宅は日本の事業用不動産投資市場において主要なアセットタイプで、2025年の投資額は過去最大の9,043億円となった。国内外の幅広い投資家層が取引をしており、市場規模や流動性のほか、収益の安定性とインフレ下での成長性が魅力となっている。CBREのアンケート調査によれば、投資家の多くはさらなる価格上昇を期待しており、レンダーも住宅への融資スタンスを緩和させている。

 

  • J-REITの売買データから、賃貸住宅の取引利回りは全体として低下しており、特に都心を除く首都圏と地方都市で低下幅が大きい傾向がみられる。投資家の需要が、価格が高い都心部から利回りが相対的に高いエリアにシフトしている様子がうかがえる。