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ジャパンオフィスマーケットビュー 2024年第4四半期

2025 年 01 月 29 日 読む所要時間:約10分

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東京:グレードA賃料は対前期比+2.0%、約10年ぶりの高い伸び率

 

今期(Q4)のオールグレード空室率は対前期比-0.5ポイントの3.5%と、3年ぶりに4%を下回った。新規需要は過去平均を約2割上回る5万坪。グレードアップや立地改善、拡張のほか、自社ビルからの移転、分室開設などが散見された。グレードA賃料は対前期比+2.0%と、2015年Q2以来の高い伸び率。極めて需給タイトな丸の内・大手町は同+3.3%と上昇を牽引した。

 

 

大阪:すべてのグレードで空室率低下、賃料は上昇

 

今期の空室率は全てのグレードで低下。グレードAは既存ストックに対して7%の大量供給があったにも関わらず、自社ビルからの大型移転が複数見られ高稼働で竣工した。2024年のオールグレードの年間新規需要は8.1万坪と調査開始以来、最大となった。賃料は前期に続き全てのグレードで上昇。今期も賃料を引き上げた物件が散見され、賃料の底上げが続いている。

 

 

名古屋:テナントの選別姿勢は続く

 

今期のオールグレード空室率は対前期比横ばいの4.3%、グレードAは同-0.6ポイントの3.8%、グレードBは同横ばいの4.2%となった。今期も拡張やグレードアップ移転などで空室消化が進んだものの、競争力に劣るビルでは二次空室の発生が目立った。賃料はいずれのグレードでも上昇。賃料に割安感があり、引き合いの多いビルを中心に賃料が引き上げられた。

 

 

地方都市:堅調なテナント需要が続き、既存ビルの空室消化が進む

 

今期のオールグレード空室率は、10都市中7都市で対前期比低下、3都市で上昇した。供給要因により空室率が上昇した都市もみられたが、全国的に立地改善やビルのグレードアップ移転など堅調な需要が続いている。オールグレード賃料は、10都市中8都市で対前期比上昇、2都市で下落した。小幅な動きではあるものの、全国的に賃料水準は上昇傾向が続いている。