Figures

ジャパンオフィスマーケットビュー 2023年第1四半期

2023 年 04 月 26 日

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東京:オールグレード空室率は2期連続で低下

今期(Q1)のオールグレード空室率は対前期比-0.1ポイントの4.6%と2期連続で低下。新築ビルの多くが空室を残して竣工したものの、既存ビルでグレードアップや立地改善のための移転で空室消化が進んだ。新規需要は2020年Q2以降最も多い7.8万坪。オールグレード賃料は対前期比0.3%の下落。空室期間が長引くビルで賃料を引き下げる動きが散見された。

大阪:空室率は年内は横ばい見通し

今期のオールグレード空室率は3.6%と対前期比0.1ポイント上昇。今期竣工した一部のビルがまとまった空室を残したものの、既存ビルで空室消化が進んだため、上昇幅はわずかだった。新規供給のなかったグレードAでは2期連続で空室率が低下した。オールグレード賃料は対前期比0.2%の下落。空室消化に時間がかかっているビルで賃料を引き下げる動きがみられた。

名古屋:空室率は全てのグレードで低下

今期のオールグレード空室率は対前期比-0.2ポイントの5.5%と2期連続で低下。賃料調整で割安感が出てきた高額帯のビルで空室消化が進んだことが主因。立地改善やグレードアップ、拡張のための移転で空室が消化された結果、全てのグレードで空室率が低下した。オールグレード賃料は対前期比0.2%の下落。まとまった空室を抱えるビルで賃料が引き下げられた。

地方都市:新規供給のあった都市は空室率が上昇

今期のオールグレード空室率は、10都市中5都市で対前期比上昇、5都市で低下。空室率が上昇した都市では、神戸を除きいずれも新築ビルが空室を残して竣工したことが主因。オールグレード賃料は10都市中4都市で対前期比下落、4都市で上昇、2都市で横ばい。引き続きテナントのビル選定条件は厳しく、フリーレント期間の調整や賃料を引き下げる事例がみられた。