親会社を出て、独自の文脈で築くワークプレイス。
顧客・社員とともに新たな顧客体験の創造へ。


株式会社プレイドからカーブアウトし、コンタクトセンターに特化したプロダクトで成長を続ける株式会社RightTouch。2026年2月には西五反田へ拡張移転し、さらなる事業拡大と組織の強化を見据える。組織文化からオフィスに至るまで独自のコンテキストを貫く同社の拠点戦略とは?代表取締役の野村修平氏に訊いた。
株式会社RightTouch
代表取締役 CCO
野村 修平 氏

プレイドの社内事業としてスタート、事業に集中すべく独立した拠点へ
RightTouchは、コンタクトセンター領域に特化したAIエージェントを開発・提供する企業です。親会社である株式会社プレイドの社内事業として始まり、2021年10月に独立しました。元々プレイドは大手企業向けに顧客体験プラットフォームを提供し、主にデジタルマーケティング領域でビジネスを展開していたのですが、「コンタクトセンターでもこのデータが活用できるのではないか」というご相談を、複数のお客様からいただくようになりました。実際に何社かと一緒にプロジェクトを進める中で、約3兆円規模とされるコンタクトセンター市場の大きさと、その変革余地の大きさが見えてきたのです。一方で、マーケティングとコンタクトセンターでは部門の文化も求められるプロダクトもまったく異なります。本気でこの市場と向き合うのであれば、専用のプロダクトを、独立したスタートアップとして立ち上げるべきだと判断しました。私たちのプロダクトの特徴は、お客様の問い合わせに至るまでの文脈(コンテキスト)を捉える点にあります。問い合わせ前にどのようにWebサイトを閲覧していたのか、過去にどのような問い合わせがあったのか⸺こうした前後のコンテキストをAIを活用し読み取ることで、より自然で温度感のある顧客体験を実現しています。
創業準備の段階では、プレイドのオフィスの一角で、仕切りもないまま2、3名ほどで活動していました。しかし、グループ会社とはいえ親会社のデジタルマーケティングに関する話題が常に飛び交う環境では、新規事業に集中する熱量を保ちにくい。自分たちだけの空間で、役割の垣根を越えて事業立ち上げに没頭できる環境が必要だと考え、独立したオフィスを構えることにしたのです。
最初に入居したのは、現在の拠点にもほど近い目黒・不動前エリアにあるオフィスビルの約32坪でした。2022年の入居当初は4、5人程度でしたが、2年も経たないうちに手狭に。2023年8月には三田の約107坪のオフィスへ移転し、人員は20名から80名規模へと一気に拡大しました。そして2026年2月、現在の西五反田・目黒テクノビルへ。約490坪と、三田時代の約4.6倍の広さを確保し、現在は100名ほどのメンバーが働いています。立地そのものよりも、「外部の人が来たくなる環境」「事業に集中できる空間」を重視する姿勢は、創業以来一貫しています。

「開かれたオフィス」が体現するカンパニーマーケットフィットの思想
現オフィスで最もこだわったのは、空間としてのオープン性と、エリアごとに異なる文脈を持たせる設計です。壁で仕切るのではなく、執務エリア・コミュニケーションエリア・座敷風の集会エリアといった具合に、目的の異なる空間を地続きに配置することで、自然な切り替えと交流を生み出しています。入り口付近に設けた円形のカウンターは動線上の要所となっており、コーヒーやちょっとした会話のために社員が自然と集う場になっていますね。議論が起きればすぐに動線上のホワイトボードに書き込み、靴を脱いで座敷エリアでブレストする⸺そうした光景が日常的に見られます。
私たちは「カンパニーマーケットフィット」という考え方を大切にしています。プロダクトが市場に適合するプロダクトマーケットフィットがあるように、会社そのものも社会や採用市場に対して透明性を持って適合していく必要がある、という発想です。中で起きていることが外にきちんと伝わり、お客様や採用候補者と同じ文脈を共有できる状態をつくる。「顧客と一緒にプロダクトをつくる」という当社のDNAを、オフィスのオープンな構造そのもので体現しているわけです。
将来的には、お客様が来訪して未来のコンタクトセンターを体感できる、ショールーム的な機能もあるオフィスが良いのではと考えています。デジタル接点が増える時代だからこそ、リアルにお客様と会える場の価値はむしろ高まっていくはず。オフィスを単なる執務やコミュニケーションの場ではなく、多様な面で事業に活用できる空間としていきたいです。今後もハングリーさと挑戦心を保ちながら、多様な人が交わる開かれた場をつくり上げていきます。


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