大阪 - 市場動向と賃料相場 2026年3月期

マーケット情報・賃料相場
更新日 : 2026年07月10日掲載日 : 2026年06月11日
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需給ひっ迫で賃料相場上昇に拍車。
リノベ・セットアップが存在感。

グレードA賃料は大幅続伸

シービーアールイー㈱の調査によると、2026年1~3月期末の大阪グレードAの空室率は3.0%となり、前期(2025年10~12月期)から0.7ポイント低下した。昨年末の淀屋橋ゲートタワー竣工に伴い一時的に上昇していた空室率を、わずか3カ月で解消した格好である。

賃料の上昇ペースはさらに加速しており、グレードA想定成約賃料は28,000円/ 坪と、前期と比較して3.9%の上昇を見せた。3%以上の上昇は、これで3期連続である。

オールグレード空室率を見ると、大阪全体は2.0%である一方、エリア別では堂島や中之島、新大阪はいずれも1%を下回る低水準となっている。これに対し、昨年から今年にかけて新規供給があった淀屋橋と本町では、それぞれ6.6%、3.4%と、極端に高くはないものの、相対的に空室在庫が残っている状況が見てとれる。

ただし、淀屋橋、本町においても、新築・既存を問わず特に大型区画の空室消化スピードは速くなっており、今後のマーケットの供給予定も限定的であることから、需給は一段とひっ迫していくと予想される。

オールグレードの想定成約賃料も全エリアで上昇傾向にあり、大阪全体では15,540円/ 坪と、前期と比べて3.6%の上昇となった。エリア別で見てみると、堂島と本町がそれぞれ前期比6.0%、5.1%と、大幅な上昇を示している点が特に目立つ。

多様化する供給手法と商品

最近の供給の特徴として、小規模な新築ビルや既存ビルのリニューアル、リノベーション事例が増加傾向にある。例えば、特定法人の自社ビルが売買やリニューアルを経て賃貸物件として供給されるケースや、新築・リニューアル時に貸主が受付や会議室などの内装を整え、家具・什器まで用意したセットアップオフィスと呼ばれる商品も増えている。建築費高騰の影響等で、賃料水準を引き上げたい貸主側と、高騰する入退去時の初期費用や不透明な入居工事スケジュールを抑制したい借主側の思惑が、現在の市場環境下で合致しやすくなっているのかもしれない。今後の動向を注視したい。

関西支社 荒井 誠

種別 賃料(共益費込み) 需給の動向 空室率
推移
梅田
大規模ビル
27,000円~40,000円/坪 空室消化は進んでいる。4月を境にさらに賃料の上がった物件も。 やや低下
梅田
中小規模ビル
20,000円~28,000円/坪 空室消化は進んでいる。大規模ビルにけん引され賃料は上昇傾向。 やや低下
淀屋橋・本町
大規模ビル
22,000円~34,000円/坪 新築の成約が進む。梅田の賃料上振れを受け、賃料は上昇傾向。 やや低下
淀屋橋・本町
中小規模ビル
16,000円~26,000円/坪 空室は限られ、賃料も上昇傾向。 横ばい
難波・心斎橋
大規模ビル
18,000円~26,000円/坪 空室がほとんどない。梅田の賃料上振れを受け、賃料は上昇。 やや低下
難波・心斎橋
中小規模ビル
14,000円~18,000円/坪 空室は少ない。大規模ビルほどではないが、賃料は緩やかに上昇。 横ばい
周辺都市
大規模ビル
16,000円~24,000円/坪 大型空室は枯渇しつつある。中心部の値上がりで、賃料上昇中。 やや低下
周辺都市
中小規模ビル
12,000円~16,000円/坪 空室は少ない。大規模ビルほどではないが、賃料は緩やかに上昇。 やや低下
事務所兼倉庫
市内・北摂・東大阪
5,500円~8,500円/坪 新規供給が限られ、既存物件の空室も少ない。新築物件の募集賃料は10,000円/坪以上となるケースが散見され、限られた選択肢から選ばざるを得ない状況。 横ばい
倉庫・配送センター
郊外
4,000円~5,500円/坪 今年の大型新規供給は限定的であり、空室率は3%台で推移。汎用性の高い平屋は需要が堅調だが、多層BOX型は立地や使い勝手、賃貸条件によって空室長期化の傾向も。 やや低下
空室率推移凡例:  上昇 上昇 やや上昇 やや上昇 横ばい 横ばい やや低下 やや低下 低下 低下

※物件検討時の予算の目安です。詳しくはシービーアールイー(株)社員におたずねください。

文中の空室率については、2014年3月期より、データ算出の対象となるオフィスビルを、原則として延床面積1,000坪以上、かつ新耐震基準に準拠した物件に変更しました。

上記内容は 「BZ空間」2026夏号 掲載記事
です。本ページへの転載時に一部加筆修正している場合がございます。