広島:大型新規供給の影響で空室率が上昇。
岡山:岡山:引き続き前向きなニーズが中心。
成約賃料は引き続き上昇基調
当社調査による、2026年1~3月期末の広島市内中心部における空室率は6.3%と、前期(前年10~12月期)から2.0ポイントの上昇となった。今年1月、JR広島駅北口で、「d_ll HIROSHIMA(ディール ヒロシマ)」が空室を抱えた状態で竣工したことや、同ビルへ移転したテナントの移転元のビルで二次空室が顕在化したことなどが、空室率上昇の要因と考えられる。
なお、今期の想定成約賃料は12,210円/坪と、対前期比0.7%上昇した。引き続き、相場上昇基調で推移している。
今年の新規供給の目玉である「d_ll HIROSHIMA(ディール ヒロシマ)」は、竣工当初から好調である。駅の再開発を機に、注目度の高まっているJR広島駅エリアで唯一の新築ということもあり、相当な需要が集まっている。郊外からの立地改善や中心部築古ビルからの環境改善など、様々なニーズを取り込んでいる。
一方、商業目線では、観光名所である宮島エリアに、2棟のホテルがオープンする。2028年頃には、ラグジュアリーホテルの開発も予定されており、国内外を問わず、多くの観光客で賑わうことが予想されている。
さらに、2027年4月には、貸床面積6,700坪を有する、地上31階建の「KAMIHACHI X(カミハチクロス)」の竣工が控えている。同ビル内にも、ラグジュアリーホテルがオープン予定であり、ランドマークビルとして、企業の移転検討を活発化させるものとなっている。今後のオフィス市場に、どのような影響をもたらすのか、注目度が高まっている。
大型面積の確保が難しい岡山
岡山市のマーケットは、今期も活況で、IT関連企業をはじめ、不動産業や金融業など、業種にかかわらず、新規開設や館内増床のほか、立地改善や環境改善、建て替えに伴う仮移転など、引き続き、前向きな動きが多く見受けられた。まとまった面積の空室確保は、さらに難しい状況である。
好立地でハイグレードな競争力のある物件に限られるが、新規募集の賃料水準の上昇や、既存テナントへの賃料増額改訂など、全体的にも賃料相場が上昇していく兆しが感じられる。
マーケットは活況を呈していると言えるが、移転を検討するテナントサイドとしては、引き続き、好立地でハイグレードな新規供給が切望される。
広島支店 西浦央 / 名越正幸
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