古くは「赤坂アークヒルズ」から「六本木ヒルズ」そして「東京ミッドタウン」と、東京のビジネス街に常に独自の価値を提供し続け、そしてそれが、その時代時代の寵児とも言われる企業のニーズを捉えて発展してきたのが「六本木・赤坂・青山」エリアだと言えます。地図上には示されてはいませんが、2016年竣工の「住友不動産六本木グランドタワー」などにも、成長著しいITベンチャー企業が多数入居し、エリアの業務集積変化もIT系企業が30%を占めるに至っています。時代の流れにすぐさま反応する企業が多く集積している特性上、需給バランスも東京の他のビジネス街に先行した動きを見せる傾向にあり、リーマンショック後の景気後退期には空室率は東京平均より一貫して高めで推移。今回のコロナ禍の空室率上昇も他エリアに先駆けて起こっており、そして最新のデータでは、すでに、オフィスニーズ回帰の傾向が示されています。同エリアに登場する次なる価値の創造は、なんと言っても2023年3月に姿を現す「虎ノ門・麻布台プロジェクト」でしょう。かつて「都市生活とビジネスの融合」を掲げ誕生し、成長ベンチャー企業群の一つの目標として確固たる地位を築き上げた「六本木ヒルズ」のように、その新たなバリューがSDGsなのか、アフターコロナのワークスタイルなのか、それとも全く新しい何かなのか、その動向に注目が集まっています。
シービーアールイー株式会社
アドバイザリー&トランザクションサービス
オフィス
黒田 之寛
将来像:オフィスビル開発MAP
地図内カラーのビル
対象エリアに今後竣工を予定する主なオフィスビル(2022年は竣工済を含む。おおむね延床面積2,000坪以上)。竣工年毎に色分け、延床面積7,000坪を境にビル形状を大小二つに分類。ビル名称の記載は、弊誌2021年冬季号特別企画「これからどうなる? 東京オフィスビル竣工マップ」に準じている。
地図内グレーのビル
過去3年間(2019年・2020年・2021年)に竣工した延床面積7,000坪以上のオフィスビル。ビル名称下に延床面積(坪)と基準階フロア面積(坪)を表記。
成長性:オフィス床ストック変化
2001年・2011年・2021年各12月時点、および2026年までの予測値の、対象エリアのオフィス床ストックのボリュームを四角形の大きさで図示。なお、この四角形は、各年・各エリアを同一条件で比較できるよう、それぞれ同じ単位および縮尺で総オフィス面積を示している。
賃料水準:大型ビル賃料相場レンジ
CBREが選定する規模および設備で対象エリアを代表すると考えられる複数のオフィスビル(グレードは問わず選定)の坪当たり想定成約賃料(共益費を含む、フリーレント等のインセンティブは考慮しない)をもとに作成。2008年12月期から2021年12月期までのレンジ推移。本稿の東京9エリア分割とは異なる範囲の調査をもとにしており、近似の地域データを各エリア1~3グラフ掲載。なお、同数値は不動産市場における賃料水準に関する意見であり、成約賃料等を保証するものではない。
需給バランス:空室率推移
2001年3月期から2021年12月期までの、対象エリアオールグレードビルの空室率推移。各エリアともグラフ地色の白部分は、東京23区オールグレードの空室率を示している。
業務集積:テナント業種内訳(グレードA)
対象エリア内グレードAビル入居テナントの、使用床面積ベースの業種割合。2016年12月時点と2021年12月時点を比較しているが、総床面積および対象ビルは必ずしも同様ではない。





