ポートフォリオ戦略|アジア太平洋地域の物流施設のこれから

不動産戦略・動向
更新日 : 2023年03月09日掲載日 : 2022年03月08日
倉庫

-テナントはどのように拡張しているのか?

消費地近くに戦略的立地

物流施設を配置する際に考慮する要素は、市場や顧客への近接性(67%)がトップとなっている〔図6〕。テナントが消費地の近くに物流施設を設置する傾向はますます強まっている。消費者中心の立地とすることで、コロナ禍など危機的状況においてもサプライチェーンの回復力を高め、配送の継続を確保することができる。その他の要因は、不動産の賃料(42%)、交通アクセス(38%)、労働力の確保とコスト(36%)などが挙げられる。これはビジネスの成長と家賃や人件費などのコストとのバランスから、立地に関する意思決定を行っていることを示している。

図6 物流施設の立地を決定する際に考慮する要因は何ですか?(上位3つ)

投資家へのヒント

人口が密集する一等地には、常にテナントが集積する。

今後3年間で物流ポートフォリオ拡充のため、テナントは様々な戦略を利用する予定としている。BTS施設の建設(54%)、デベロッパーや投資家と提携した新規の物流施設開発(41%)、自前の施設開発(36%)、新たな投資用物流施設開発(31%)などが含まれる〔図7〕。テナントは固定費を最小限に抑えながら効率的な運営と拡張実現のため、カス タマイズされた施設を好む傾向がある。デベロッパーはこのような要求に応えるため、冷凍・冷蔵倉庫や自動化のためのスペースを建設し、食品や医薬品などの対象となるテナントのためにカスタマイズされた施設を用意している。

投資家へのヒント

デベロッパーは急増する需要に対応するため、最新の物流施設を供給し、早い段階からテナントと協力しニーズに合った建物の機能を決定することが望ましい。

 

図7 今後3年間で物流ポートフォリオ拡充のために何をしますか?
上記内容は 「BZ空間」2021年冬号 掲載記事
です。本ページへの転載時に一部加筆修正している場合がございます。