オフィス移転投資のコストシュミレーション CASE 2(国内メーカー本社の中規模移転)

ケーススタディ
更新日 : 2022年06月22日掲載日 : 2017年10月04日
オフィス

CASE 2では、従業員が150名の日本国内精密機器メーカー本社オフィスの、いわゆる中規模オフィス移転の事例を考えています。最新の大型新築ビルではないものの、ある程度グレード感がある既存ビルの500坪に移転するという、国内中小企業の本社移転といった典型的な事例と言えるのではないでしょうか。こうしたケースの場合、入居中のビルの老朽化や、交通利便性を考慮した好立地への移転が多いため、坪当たりの賃料は高くなるケースがほとんどです。今回の事例では、2.8万円/坪から3.5万円/坪としており、500坪で月額350万円のコスト増が生じています。また、昨今の移転ニーズは拡張移転や人員増による増床といった前向きな移転が多く、実際のところ、旧オフィスと新オフィスの面積が同じなのは稀なケースです。詳しくは後述しますが、ワークスタイルの変革に伴う執務スペースの縮小といった手立てを講じない限り、移転による賃料コストの上昇は避けられないところとなっています。

入居工事費は、本社オフィスとはいえ一般的な既存ビルで、オフィスの造作もさほどではないという前提で、新築大型ビルの CASE 1と比較して低めに抑えています。ただし、現在、工事費はそれまでの上昇傾向に加えて、東日本大震災、オリンピック開催決定、さらに熊本の震災などが数年の間に発生し、高止まりの状況が続いています。そのため大型新築ビルはもちろん既存のハイグレードビルでも、各種工事費用に対しては余裕を持った予算を確保しておく必要があるでしょう。これは東京だけでなく、名古屋や大阪など、他の大都市でも同様の傾向が見られています。さらにこのケースでは、オーナー指定業者のB工事以外にAV関連やセキュリティなど、ある程度の入居工事のボリュームを考えているため、それらを加えてシミュレートしています。

オフィスの家具は、移転に伴って既存のものを転用すると引越時の荷物が大量になり、それだけ引越コストがかかることになります。そのため、例えば CASE 1のように新築ビルに移転するような場合、引越前に家具をセッティングしておけるメリットも考慮し、従業員全員分の家具を新調する企業も珍しくありません。 CASE 1では、そのような全家具の新調を想定してシミュレートしているのですが、このCASE 2では、全部が新規ではなく、重要なところ、例えば来客から見えるところの家具だけ、あるいは半分程度のデスクと椅子を新規に購入するといったイメージで考えています。ですから、 CASE 1で挙げたように移転を機にすべての家具を一新するのであれば、この部分はもっと費用がかかることになるでしょう。

原状回復工事の費用も、旧オフィスがさほどハイグレードビルではなかった、内装・設備もそれほど凝ったものではなかったとの想定によるもので、その意味でもこの CASE 2は、一般的なオフィス移転のシミュレーションだと言えます。

中規模オフィス移転事例