2017年Q1に50,000坪、Q2には38,000坪と2四半期連続で供給が集中するため、空室率は2016年Q3時点の0%から最大15%程度まで上昇すると予想する。ただしこれは、マーケット規模が依然として小さいため、 ストック全体に対する新規案件のインパクトが大きいということが主因である。想定される空室面積の在庫は小さいことから、マーケットが崩れるほどの影響はなく、竣工後は徐々に空室を消化するとみられる。2018年の新規供給時には再び空室率は上昇するとみられるものの、2018年Q4には9%前後で落ち着くと予想する。複数の選択肢がある環境では、物件の立地・スペックによってはテナント決定まで時間を要する物件も出てくるだろう。
実質賃料は2010年Q3を底にじわじわと上昇してきたのだが、2014年後半から上昇ペースは加速した。新規竣工物件のテナント決定が急速に進んだことがその主因である。その後、空室率が0%に近づくと賃料の上昇率はさらに加速し、直近の2016年Q3時点では3,410円/坪で、2010年Q3につけたボトムからの上昇率は17%に達した。今後は、供給が重なる影響で伸び率は緩やかになるものの、2018年Q4には2016年Q3 時点に比べて+4.7%の3,570円に上昇し、リーマンショック前の水準を超えると予測している。
2017年には空室率が15%まで上昇すると予測しているにも関わらず、賃料の上昇基調に変化がないのは、前述したように空室面積のボリュームは決して大きくないことと、その後の供給が限定的であることが理由である。2010年Q4当時も、空室率は実に30%前後もあったにも関わらず賃料は上昇に転じた。これは、その後2年半の間全く新規供給の予定がなく、物件の不足感が強まったためである。このことは、中部圏の物流施設に対する潜在的な需要が強いことを物語っている。
シービーアールイー株式会社
リサーチ ディレクター
高橋 加寿子
シービーアールイー株式会社
リサーチ アナリスト
飯沼 里津子
中部圏ロジスティクスマーケット・アウトルック
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CBRE リサーチ
CBRE Japan Research Teamは、不動産マーケットに関するリサーチ、計量経済学的予測、コンサルティングサービスをグローバルに協働して提供する卓越したリサーチャーとコンサルタントのネットワークであるCBRE Global Researchの日本部門として、世界中の不動産投資家やオキュパイヤーに向けて本レポートを提供しております。
| 調査概要 | |
|---|---|
| 大型マルチテナント型 物流施設 (LMT) |
対象地域: 中部圏:愛知県を中心とする地域(11棟) 対象施設:延床面積5,000坪以上 |
| 実質賃料指数 | 新規契約する場合、調査時点で成約すると想定される賃料(共益費含む) 契約期間、フリーレント期間を考慮した実質的な月額賃料 |
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