中部圏は、景気の振れ幅は非常に大きいものの、経済基盤は非常に強いといえる。まず経済成長でみると(Figure 4)、日本の国内総生産が2001年から2014年にかけて11%成長したのに対し、同期間の愛知県内総生産は19%成長している。また、製造業の製品出荷額は国内1位である。愛知県にはトヨタ自動車に代表される輸送機メーカーが集積していることは周知の事実であるが、これら輸送用機器を除いた製造業でも製品出荷額は全国1位である。経済産業省による産業中分類別にみた製品出荷額をみると、愛知県は24分野のうち12の分野で全国1位を誇り、製造業の層の厚さを物語っている。また、日本の人口は2010年に減少に転じたが、全国第4位の県内人口を持つ愛知県では2015年現在も増加し続けており、製造業の隆盛を支えている。
製造業が中部圏で重要な位置を占めることは、物流マーケットでもみてとれる。Figure 5は、既存の中部圏LMTに入居する荷主企業または取扱荷物の使用面積を業種別に分類したものである。これによると電機・機械製品が全体の35%と最も高い割合を占めている。このことが示すように、製造業は物流施設の需要においても今後も主要な業種であり続けるだろう。一方、中部圏における食品系の使用面積は全体の12%、日用品は17%で、この二つの業種で全体の半数を超える首都圏と比べると割合は少ない。ただし最近は、中部圏におけるこれら業種の企業が、物流施設を自社で開発したり、他エリアの施設に物流拠点を構える事例が散見されている。このことから、今後開発される案件に対しては、これらの業界からの引き合いが多く集まることも予想される。