トラブル事例

不動産戦略・動向
更新日 : 2018年01月21日掲載日 : 2006年12月07日
店舗

オフィスビル空室への店舗出店。この時、まず確認するのが建物用途ではないでしょうか。「ウチの店は適法なのか?」「用途変更は必要なのか?」。関連法規の理解はもとより、建物・貸室の現況、前テナント及び当該ビル他テナントの業種、重要書類の有無等、総合的な判断が必要となる用途変更。必要なしと思っていても、いざ話を進めてみると、かなりの費用をかけ用途変更しなくてはならなかったりと、想定外の対応を迫られることも多々あります。

今回の店舗マーケット情報は、この"用途変更"にスポットを当て、トラブルの事例や未然に防ぐ勘どころ、専門家からの提言をレポートします。

時間的な機会損失

トラブル事例:時間的な機会損失
POINT
貸主 大手デベロッパーA社 物件 駅至近のオフィスビル1Fで、現状は旅行代理店
貸主、借主の双方で前向きに取り組もうとしたにもかかわらず、用途変更の期間が45日前後必要、借主も上場企業である関係上、適法に整わない限り契約できず、その準備をしているうちに、最終的に周辺で別の案件に決まってしまったという事例です。オーナーにとっても、テナントにとっても、無為な時間を過ごし、特にビルオーナーは、せっかくのテナント獲得のチャンスを逸してしまったといえるでしょう。

建築基準法違反による機会損失

トラブル事例:建築基準法違反による機会損失
POINT
貸主 メーカーB社の自社ビル 物件 駅至近の複合ビル、現状はオフィスとして自社使用の上層階フロア
建築基準法に抵触する危険な事例といえます。貸主は店舗テナントの誘致が可能かどうか一応軽くヒアリング調査をしたようですが、誰に、どのようにコメントを求めたのか? PM会社か、個人的な知り合いか? その返答をした担当が、どのように現状を認識して解答したかも問題です。しかしながら、違法建築は論外。自社使用のため今まで見逃されていたかもしれませんが、社員のためにも適法に整えることは急務です。

書類不備による機会損失

トラブル事例:書類不備による機会損失
POINT
貸主 個人ビルC 物件 駅至近の個人ビル1~2Fで、現状は店舗
書類不備による機会損失の事例です。現実問題として、申請図面を紛失するというケースはよくある話です(本来、あってはいけないことですが...)。特に、既存建物として転売されている場合、書類の受け渡しが多くなり、結果として現オーナーの手元にないという例が目立ちます。また、検査済証、確認済証等は、用途変更のみならず、売買時に確実に必要となる最も重要な書類の一つで、取り扱いには細心の注意が必要なはずなのですが、こちらも紛失事例が後を絶ちません。書類がない場合の用途変更には、大変な手間と時間とコストがかかることを肝に銘じておいてください。