現地主導からの脱却:日系企業のグローバル不動産管理に変化

不動産戦略・動向
更新日 : 2025年08月28日掲載日 : 2025年08月28日
オフィス倉庫店舗

※全4回に渡ってお届けする本連載、第1回目をお届けします。

第1回では、日系企業の海外拠点に対するガバナンスの傾向をご紹介します。

現地主導からの脱却:日系企業のグローバル不動産管理が変わる

変化の兆しとその背景

これまで日系企業では、海外拠点の不動産管理は現地主導が主流でした。
しかし近年、海外取引の増加、マクロ経済の変動、法制度・税制の複雑化、投資家意識の変化などを受け、グローバルガバナンス強化の重要性が増大。特に、海外不動産取引の承認権限が日本本社に集約されつつあり、これを機に、各社は本社CRE組織のグローバルな管理体制構築を加速させています。
特に金融業界では、比較的早期に拠点情報のデータベース化を進め、全体像の把握を実現しましたが、現状において欧米企業のような一元的なガバナンス体制を構築・運用できている日系企業はごくわずかです。

こんな企業は特に注意

  • 海外M&Aを活発に行っている企業
  • 海外売上比率が年々上昇している企業
  • 海外拠点数が多く、地域的に分散している企業
  • 急速にグローバル展開を進めた企業
  • グループ会社・子会社が多く、組織構造が複雑な企業
  • 本社主導のガバナンスが弱く、現地任せになっている企業
  • 妥当性の判断ができないまま承認せざるを得ない状況になっている企業

情報把握の先にある課題

多くの企業では、「グローバル化」の定義、またグローバル化を実現する上での理想の状態が明確でないため、本社がどこまで関与すべきかの具体像を描けていません。その結果、必要なアクションや優先順位の整理が進んでいないのが現状です。
また、データベースを導入したものの、それを十分に活用しきれず、体制整備や運用面で課題を抱える企業も少なくありません。

ガバナンス強化に向けた次の一手

ガバナンス強化のためには、単なる情報の可視化にとどまらず、組織体制・プロセス・オペレーションを含めた抜本的な見直しが求められています。これら3つの要素は、ガバナンスの根幹を成す重要な構成要素であり、それぞれについて現状の把握と分析を行い、優先的に見直すべきポイントを明確にすることが求められます。

CBREでは、これらの日系企業の構想の実現に向けたグローバル不動産戦略の立案から運用まで、一貫したソリューションをご提供しています。海外拠点アドバイザリーについては、世界100か国以上、500拠点のネットワークを持つCBREにお任せください。

次回の連載では、まず「組織体制」に焦点を当て、具体的な見直しの方法について解説していきます。

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