大阪 - 賃貸不動産市場 2016年9月期

マーケット情報・賃料相場
更新日 : 2022年06月22日掲載日 : 2017年01月31日
オフィス倉庫

グレードA空室率は横ばい

当社の調査によると、2016年9月期の大阪オールグレードの空室率は、対前期(同年6月期)比0.3ポイント低下し4.6%となった。前期、8年ぶりに5%を下回り、リーマンショック前の水準に戻った空室率だが、引き続き低下傾向で推移している。依然として、業績の好調な企業によるビルグレードのアップ、増床、立地改善等の前向きな移転が数多く見受けられる。

一方で、空室消化が進んだことにより、優良物件の確保が難しくなっている面もある。そのため、テナントサイドが慎重になる動きも出てきている。

大阪のマーケット全体が良くなっている印象はあるものの、賃料相場の上昇が見られるのは特定のエリアに限られている。また、賃料水準の高いグレードAビルについては目立った動きがなく、空室率は横ばいで推移している。グレードAビルの想定成約賃料は、対前期比+0.2%の20,200円/坪とわずかに伸びてはいるものの、伸び悩み感は否めない状況といえるだろう。

優良物件の在庫が不足

淀屋橋・本町エリアでは、昨年夏以降に発生した、築浅・優良物件の大型空室の消化が進んだ。また、新規供給が見られない中、まとまった面積の確保は非常に困難になっている。その影響もあり、一部のエリア・ビルでは、成約賃料の上昇や、既存テナントへの賃料増額改定等の動きが見受けられる。

梅田エリアについては、「グランフロント大阪」で9割を超える入居率となっており、その他の大型築浅物件についても、満室稼働・高稼働を維持している。そのため、テナントサイドが梅田エリアにこだわらず、範囲を広げて物件を検討・選定する場面も多くなってきている。

2016年は大型ビルの竣工がなく、また既存ビルからの供給もない中で、需要だけが旺盛な状況となっている。そのため、2017年4月竣工予定の「中之島
フェスティバルタワー・ウエスト(総貸室面積約21,000坪)」の動向によっては、優良な二次空室の発生が期待できる。移転意欲の旺盛な企業にとっては、少なからず良い影響が出る可能性がある反面、その状況次第では、次の大型新規供給のタイミングまで、物件の確保に苦慮する期間が続くことも考えられる。

関西支社 髙戸 優一

種別 賃料(共益費込) 需給の動向 空室率
推移
梅田
大規模ビル
19,500~26,500 円/坪
規模を問わず空室消化が進む。テナントには、選択肢の減少のみならず意思決定スピードが物件確保を左右する、厳しい局面となっている。
低下
梅田
中小規模ビル
15,500~19,500 円/坪
築浅ビルを中心に空室が消化されており、大規模ビルと同様に市場は逼迫している。
低下
淀屋橋・本町
大規模ビル
15,500~18,000 円/坪
築浅ビルを中心に、空室消化スピードが速くなっており、数ヶ月前の空室の多くは成約が見込まれている。空室はさらに減少するもよう。
低下
淀屋橋・本町
中小規模ビル
12,000~13,500 円/坪
低価格帯の物件の多くで空室を消化したことにより、賃料水準が上昇している。空室への引き合いは依然として強い。
低下
難波・心斎橋
大規模ビル
11,000~16,000 円/坪
これまでの横ばいだった需要が強まっており、大型区画での成約も見られる。他エリアの需給逼迫に伴い、空室消化が進んでいる。
やや低下
難波・心斎橋
中小規模ビル
8,000~11,000 円/坪
大規模ビルと同様に空室消化が進んでいるが、築年数が経過したビルについては依然として引き合いは弱い状況にある。
やや低下
周辺都市
大規模ビル
9,000~12,000 円/坪
中心部の空室消化に伴い、需要が増えている。市況は横ばいよりもやや改善しているといえる。
横ばい
周辺都市
中小規模ビル
7,000~9,000 円/坪
大規模ビルと同様の傾向があるが、抱える空室面積の大小によって引き合いが限定的な状況は変わらず。
横ばい
事務所兼倉庫
市内・北摂・東大
4,000~6,000 円/坪
各エリアで汎用性の高い物件が不足気味。移転ニーズを満たすことができていない状況。
横ばい
倉庫・配送センター
郊外
3,500~4,000 円/坪
内陸エリア初のマルチテナント型物流施設が供給され、リーシング状況も好調。引き続き空室のストックは少なく、タイトなマーケットが続いている。
横ばい
空室率推移凡例:  上昇 上昇 やや上昇 やや上昇 横ばい 横ばい やや低下 やや低下 低下 低下

※物件検討時の予算の目安です。詳しくはシービーアールイー(株)社員におたずねください。

文中の空室率については、2014年3月期より、データ算出の対象となるオフィスビルを、原則として延床面積1,000坪以上、かつ新耐震基準に準拠した物件に変更しました。