大阪 - 賃貸不動産市場 2014年6月期

マーケット情報・賃料相場
更新日 : 2022年06月22日掲載日 : 2014年10月06日
オフィス倉庫

大阪経済は回復基調に

大阪の経済状況は、消費税の引き上げに伴う駆け込み需要の反動が見られるものの、回復基調であるという見方が大半となっている。実際に、今年5月に入ってからは、個人消費も堅調に推移しているという指標が出ている。また、電子部品やデバイスといった生産も持ち直しが見られ、緩やかに増加しているとのことである。このような経済背景によって労働需給も改善。賃貸オフィスマーケットも、この恩恵を受けつつある。

「グランフロント大阪」が開業したJR大阪駅前と、「あべのハルカス」が竣工したあべの筋など、大型再開発地区が牽引することで、大阪の路線価は上昇の兆しを見せている。海外投資家やREITの動きも活発で、大阪の不動産も動きが良い。

グレードAの空室率も低下傾向

大阪市における2014年6月期の空室率は、対前期(同年3月期)比0.4ポイント低下の7.5%となった。今期の低下幅は小さかったものの、毎期連続で空室率の低下が見られ、いよいよ本格的な回復が期待できる状況になりつつある。

実際に、梅田や新大阪といった人気エリアに押され気味であった、従来のビジネス街である淀屋橋や本町エリアにおいても、ワンフロアでまとまった面積を確保できる大型ビルの空室から消化が進んでいる。さらに、それが中型ビルにも広まってきており、回復基調は全体的なものとなっている。ただし、来春には同エリアで二次空室が多く出るため、これから年末にかけ、オーナーサイドは注意していく必要があるだろう。

グレードAビルの空室率も、対前期比0.9ポイント低下し9.4%と、「グランフロント大阪」等の大型供給があったピーク時2013年3月期の18.2%から考えると、ほぼ半分近くに低下したことになる。

東日本大震災以降、再び高まっている耐震問題や、それに伴うBCP対応の最新設備を備えたハイグレードビルが、本来の強さを発揮できる市場になってきている。また、空室率のみならず、賃料の底打ちも視野に入りつつあるところである。

物流施設関連については、特に大型施設に留まらず、中小型倉庫についても供給不足が続いており、エリアも広範囲に及ぶ。昨年、大型供給がなかったことが大きいものの、景気回復による物流物資の増加も要因であると思われる。

関西支社 粟井克彦

種別 賃料(共益費込) 需給の動向 空室率
推移
梅田
大規模ビル
18,000~25,000 円/坪 大型空室が引き続き消化傾向にある。好立地、築浅物件には、依然、強い引き合いが続いている。 やや低下
梅田
中小規模ビル
10,000~15,000 円/坪 好立地物件には、引き合いが増加傾向にある。ただし、立地やビルグレードにより需要のばらつきがあり、二極化が進行している。 やや低下
淀屋橋・本町
大規模ビル
14,000~17,000 円/坪 御堂筋を中心に大型空室が消化傾向にある。そのため、需要はあるもののハイグレードビルにおける床の確保が難しくなりつつある。 やや低下
淀屋橋・本町
中小規模ビル
8,000~10,000 円/坪 引き続き需要はあるものの、競合する同グレードのビルの供給も多く、まだまだ市況は横ばい状態といえる。 横ばい
難波・心斎橋
大規模ビル
10,000~12,000 円/坪 特定業種からの需要はあるものの、依然として大型空室を抱えるビルも多い。来店型のテナントの需要が引き続き見受けられる。 横ばい
難波・心斎橋
中小規模ビル
7,000~9,000 円/坪 来店型テナントの需要はあるが、オフィスとしての需要は弱いため、大型空室の消化が進んでいない。 横ばい
周辺都市
大規模ビル
8,000~10,000 円/坪 徐々に引き合いも増え、大型空室については消化傾向にある。今後も継続的に需要は高まる傾向にある。 やや低下
周辺都市
中小規模ビル
6,000~8,000 円/坪 大規模ビルへの需要増加に伴い、中小規模でも徐々に動きが出てきている。ただ大きな動きは見られず空室消化には至っていない。 横ばい
事務所兼倉庫
市内・北摂・東大
3,500~6,000 円/坪 大阪市内の物件が特に少なく、空室消化は早い。北摂・東大阪への引き合いも順調である。 横ばい
倉庫・配送センター
郊外
3,000~3,800 円/坪 空室が長期化する物件は少なく、湾岸・内陸ともに品薄感が強い。 やや低下
空室率推移凡例:  上昇 上昇 やや上昇 やや上昇 横ばい 横ばい やや低下 やや低下 低下 低下

※物件検討時の予算の目安です。詳しくはシービーアールイー㈱社員におたずねください。

文中の空室率については、2014年3月期より、データ算出の対象となるオフィスビルを、原則として延床面積1,000坪以上、かつ新耐震基準に準拠した物件に変更しました。