みなとみらいで築浅の空室消化が進む。
賃料相場は引き続き上昇傾向。
空室率は4%台に低下
CBREの調査によると、2026年4~6月期末の横浜オールグレードの空室率は4.7%と、対前期(同年1~3月期)比0.5ポイント低下、対前年同期(2025年4~6月期)比も、0.6ポイントの低下となった。昨年、「関内」エリアに大型新築ビルが竣工し、空室率は一時上昇したが、再び前期から2期連続で低下している。今期の空室率低下の主な要因としては、「みなとみらい」エリアで、築浅物件の空室消化が進んだことに加え、既存物件においても、テナントの館内増床の動きが見られ、エリア全体の空室の吸収を牽引していることが挙げられる。
マーケット全体で優良なビルの空室が減少した結果、空室の少なくなった物件では賃料を上方修正する動きが散見される。竣工後に空室を残していた築浅物件で空室消化が進み、残る区画の具体的な商談も増えていることから、募集賃料を値上げするケースも見られる。また、既存物件でも、駅至近など好立地物件を中心に、募集賃料を引き上げている。高稼働を維持するビルでは、既存テナントの契約更新時にも、値上げを提示・実施する傾向が一段と強まっている。
1,000坪以上の大型面積の移転や拡張ニーズに対しては、条件に合致し、検討が可能な物件は、ますます限定的になってきているのが実情である。
その半面、すべての物件で空室消化が進んでいるわけではない。駅から距離がある、周辺物件より築年数が古い、あるいは中心地から離れているなど、条件面で劣る一部の物件では、依然として空室が長期化している。こうした物件においては、募集賃料の引き下げや長期のフリーレント設定など、インセンティブを多く提供し、テナント誘致を図る動きも見られる。
川崎の空室は限定的
「川崎」エリアでは、空室が非常に少ない状況が続いている。需給逼迫を背景に、坪当たり1,000~2,000円程度の募集賃料引き上げが広く確認されている。
また、「新横浜」エリアも現在、空室がほとんどなく、高稼働を維持している。ただし、移転の予兆がある大型テナント入居ビルが複数あることから、将来的にはマーケット全体で空室が増加する可能性もある。今後の供給やテナントの動きには、注視する必要がありそうだ。
東京本社 平尾 義邦
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