空室率低下で賃料の底上げが顕著。
セットアップオフィスの事例が目立つ。
グレードA賃料の上昇が加速
シービーアールイー(株)の調査によると、2026年4~6月期末の大阪グレードAの空室率は2.4%となり、対前期(2026年1~3月期)比で0.6ポイント低下した。昨年末に竣工した「淀屋橋ゲートタワー」や、比較的空室を抱えていた「グラングリーン大阪」でも空室消化が進んだことが主な要因だ。賃料の上昇ペースはさらに加速し、グレードAの想定成約賃料(共益費込み)は29,150円/坪と、対前期比4.1%の上昇を見せており、3%以上の上昇は4期連続となった。
オールグレードの空室率を見ると、大阪全体は1.8%と対前期比0.2ポイント低下。エリア別では、新大阪をはじめ低水準のエリアがある一方、2025年から2026年にかけて新規供給があった淀屋橋・本町では、他エリアと比較して空室率が高い。ただし、同エリアは需要も劣らず高く、特に淀屋橋の新築ビルの空室消化は非常に速いペースで進んでいる。契約前の段階ではあるものの、実質的に空室として残っている面積はそれほど多くはないと考えられる。オールグレードの想定成約賃料(共益費込み)も全エリアで上昇傾向を見せており、大阪市場全体では15,820円/坪と、対前期比1.8%の上昇となった。継続した空室率低下に伴い、全体的に賃料の底上げが際立っている。
初期費用抑制のニーズ増
今後2030年までは新たな大型供給が見込めない中、最近では貸主側が、既存ビルをセットアップオフィス化したり、小規模な新築ビルを初めからセットアップオフィスとしたりして、賃貸する傾向が目立っている。
世界的要因である中東情勢も相まって建築費がさらに高騰を続ける厳しい環境下において、貸主側にとって、セットアップオフィスにすることで高単価賃料が見込めるスキームはメリットとなる。また、借主目線から見ても、入居時に発生する内装工事費や、退去時の不透明な原状回復費用などを抑制できるセットアップオフィスは極めて魅力的である。このように、賃貸人と賃借人双方にとって利点が大きく、現在の市場に合っていると考えられ、今後の動向が一層注目される。
関西支社 藪田 俊貴
現在募集中の大阪府の賃貸オフィス
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