グレードA空室率は1%台にまで低下。
引き続きハイグレードビル需要が増加。
賃料の上昇傾向が継続
当社調査による2025年4~6月期末の名古屋オールグレード空室率は、3.1%であった。対前期比0.4ポイントの低下で、引き続き堅調な需要がうかがえる。
グレードAの空室率は、対前期比0.9ポイントの低下の1.4%となり、1%台に突入した。リクルート効果の向上を期待する動機や企業ブランディングの向上、BCPの観点から、引き続きハイグレードビルの需要は高い。館内増床の潜在的な需要も確認されており、マーケットに空室が出てこない懸念もある。
名古屋の空室率推移をエリア毎に見ると、「名駅」エリアで対前期比0.6ポイント低下の2.1%、「栄」エリアでは対前期比0.3ポイント低下の3.6%と、名古屋の主要オフィスエリアでの空室率低下が目立つ結果となった。「名駅」エリアは大きく空室率を低下させており、郊外や他エリアからの立地改善の移転動機がうかがえる。
空室率の低下に伴い、賃料の上昇傾向が続いている。名古屋の想定成約賃料は、グレードAでは対前期比1.5%上昇し27,900円/坪、グレードBでは対前期比0.7%上昇し14,750円/坪、オールグレードでは対前期比0.9%上昇し14,270円/坪と、いずれも上昇傾向で推移している。特にグレードAは、すべてのエリアで想定成約賃料の上昇が確認された。グレ ードA空室率が1%台まで低下し、希少性が出てきたことが要因と考えられる。
大型希望で複数フロア検討の動き
新規供給については引き合いが多く見られ、堅調な動きとなっている。特に、大型面積を希望する企業が複数フロアを検討する動きが多く、2026年までの竣工、延床面積5,000坪以上の大型物件については、すでに6~8割程度の入居見込みがあり、フロア単位で空室が取れない物件も出てきている。2027年以降は、名古屋鉄道が進める名古屋駅再開発による2棟のビル以外に、大型面積の開発情報はリリースされておらず、オフィス面積の拡大を狙う企業が確保に動いている。
新築ビルへ移転する企業の二次空室が一時的に空室率に影響を及ぼす可能性もあるが、空室が減少するなか、二次空室を狙う企業もあり、中期的な目線では大きな影響を与える程ではない。今後の新規供給を望む声も各方面から聞こえてくるが、工事費の高騰で着手できない土地が散見される。
名古屋支店 阿部 優太
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