神戸:低い空室率が賃料上昇の圧力に。
京都:大型空室が少なく底堅いマーケット。
神戸は依然タイトな市場
CBREの調査による、2025年4~6月期末における神戸の空室率は2.0%と、前期から0.4ポイント低下。依然として需給はひっ迫している。企業の事業拡大や効率化に向けた積極的なオフィス戦略の見直しと、限定的な新規供給が主な要因と見られる。
特に注目すべきは、2025年4月に竣工した「神戸旧居留地91番館」の好調なリーシングであり、多くの区画がすでに内定済みに。これは新規供給があっても、市場の需給バランスが大きく緩まないことを示唆するものと言える。
想定成約賃料は12,400円/坪と、前期から0.7%上昇。賃料が引き下げられた物件はほとんど見られず、低い空室率が賃料上昇の圧力となり、貸手市場の強さが明確に示されたかたちだ。
今後も、企業活動の活発化や、再開発の進展が需要を喚起すると予想。企業は従業員のエンゲージメント向上や生産性向上を目的としたオフィス環境の整備に注力しており、需要が供給を上回る傾向は当面続くと見られる。
京都の想定成約賃料は上昇
京都における2025年4~6月期末の空室率は2.0%となり、対前期比0.5ポイントの上昇。烏丸御池エリア・京都市役所前エリアにおける大型空室の顕在化が上昇要因となったかたちだが、空室顕在化前に満室となった大型区画もあり、引き続き大型空室が少なく底堅い市場となっている。
前期に引き続いて、主要エリアでの大型テナントニーズは増えており、府外から新規開設や移転をする企業、既存拠点の拡張など積極的な動きがある。このため立地やグレード、設備などの条件が良い既存ビルで発生する空室は早期に埋まる可能性が高い。
オールグレードの想定成約賃料は15,430円/坪と対前期比で0.4%の上昇。空室が限定される中、競争力の高い四条烏丸や京都駅前の物件は募集賃料引き上げや定借化の動きが見られる。
しばらくは主要エリアで、比較的面積が大きい既存ビルの空室や新築ビルの供給が予定されていない。そのため、拡張移転や府外からの進出先として、主要エリア以外も含めた二次空室や新築ビルの開発動向にも注目したい。
関西支社 水野克哉 / 益田健汰
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