名古屋 - 賃貸不動産市場 2019年12月期

マーケット情報・賃料相場
更新日 : 2022年06月22日掲載日 : 2020年03月10日
オフィス倉庫

賃料の上昇傾向が継続

シービーアールイー(株)の調査による、2019年12月期の名古屋オールグレードの空室率は、対前期(同年9月期)比0.2ポイント低下の0.7%となり、同年6月期に記録した最低値を、さらに下回る結果となった。

今期も引き続き、テナントの新規開設や拡張移転ニーズは強く、市場の空室は限定的である。館内増床ができず分室を出すケースや、他エリアへの移転を決めたケ ースも散見された。また、前期にまとまった面積の解約が発生したビルでは、すでに4割以上のスペースが内定となっている。

今期のグレードAの想定成約賃料は、対前期比+1.8%の27,800円/坪となり、2005年の調査開始以来の最高値を記録した。マーケットにおけるタイトな需給バランスを背景に、周辺相場と比べて割安感があった一部のグレードAのビルでは、賃料を引き上げる動きが見られた。また、グレードAの空室率は、前期同様の0.1%で変わらず、空室がほぼない状況が続いている。

今期も、グレードAのみならず全てのグレードにおいて、想定成約賃料は8期連続の上昇となった。オールグレードは、対前期比+1.6%の13,690円/坪、グレ ードB は、対前期比+1.5%の13,900円となっている。

主要エリアは軒並み空室率低下

エリア別に見ると、「名駅」エリアの空室率は、対前期比0.1ポイント低下の0.5%となった。引き続き、テナント企業が同エリアを希望する傾向は強いが、空室が限定的で賃料水準も高いため、「伏見・丸の内」「栄」に検討エリアを広げるケースも見受けられる。ただし、空室率は、「伏見・丸の内」が0.7 %、「栄」が0.8 % と、いずれも対前期比0.2ポイント低下しており、選択肢が大幅に増えるわけではない。

2019年の年初は空室がほぼ皆無であったが、夏頃以降、中・大型の空室が発生した。しかしながら、おおむね現テナントの退去前に後継テナントが決定しており、空室消化のスピードは依然として速い。

今年竣工予定のビルでも、すでに大方のテナントは決定している。今年の新規供給は極めて少ないため、当面、貸し手優位の状況が続くとみられる。2021年以降 に予定されている複数の開発計画や二次空室の動向に、テナント企業の注目が集まっている。

名古屋支店 池田 倫大

種別 賃料(共益費込) 需給の動向 空室率
推移
名駅 18,000円~32,000円/坪 空室率は過去最低値を更新。少ない空室に需要が集中する傾向にある。 横ばい
名駅西 13,000円~16,000円/坪 名駅(東)エリアの滲み出し需要が発生。もともと少ない空室も消化された。 横ばい
伏見 13,000円~17,000円/坪 築浅物件に限らず、マーケット全体で空室が減少。解約が出た直後に成約となるケースも散見される。 やや低下
13,000円~16,000円/坪 中長期的ではあるものの、開発予定案件が複数存在。即入居可能な物件は希少。 やや低下
丸の内 12,000円~16,000円/坪 桜通り沿いの築浅物件にはほぼ空室がない。駐車場確保も、増車需要でしづらい傾向にある。 やや低下
周辺都市(岐阜) 8,000円~13,000円/坪 岐阜駅前の空室は引き合いが少ない状況。岐阜駅北側の物件で、大型の空室消化が見られた。 横ばい
周辺都市(三河) 9,500円~13,500円/坪 三河安城エリアの新築も順調に空室消化中で問い合わせも多い。それに伴う二次空室は限定的。 横ばい
周辺都市(三重) 8,000円~11,000円/坪 近鉄四日市駅周辺・津駅周辺ともに築浅・駅近物件の需要が強い。新規供給もないため、引き続き空室が少ない状況が続くだろう。 横ばい
周辺都市(静岡) 9,000円~12,000円/坪 小さい面積の引き合いが多く、新規空室は消化されてきている。 やや低下
倉庫・配送センター 2,800円~3,800円/坪 需要が多く、新規供給物件も順調に成約となり、空室が少ない状況が続いている。 やや低下
空室率推移凡例:  上昇 上昇 やや上昇 やや上昇 横ばい 横ばい やや低下 やや低下 低下 低下

※物件検討時の予算の目安です。詳しくはシービーアールイー(株)社員におたずねください。

文中の空室率については、2014年3月期より、データ算出の対象となるオフィスビルを、原則として延床面積1,000坪以上、かつ新耐震基準に準拠した物件に変更しました。

上記内容は 「BZ空間」2020年春号 掲載記事
です。本ページへの転載時に一部加筆修正している場合がございます。