物流不動産市場は成長の新時代へ突入、
データで読み解く、
さらなる効率化に向けた将来展望
4大都市圏にまで拡大した物流不動産マーケットにおいて、近年、大量供給が続いている。首都圏は20年、近畿圏、中部圏、福岡圏は10年のマーケットデータから、都市圏ごとの特徴や方向感を分析。さらに、物流施設テナントへのアンケート結果から、物流企業、荷主企業の課題意識を読み解く。 物流の効率化に向けて、企業にとって、相対的に地方への関心が高まっている。産業界の変化や日常生活を支える必要不可欠なインフラとなっている物流の効率化はますます重要となるが、そこで賃貸型の物流不動産の需要が高まる可能性がある。
首都圏
空室率は今後も高止まりも、エリアによって方向感は異なる
2024年の空室率は9.8%と、2010年のリーマンショック後と同水準の高い値となった。この急上昇の主な要因は大量供給で、2023年には首都圏だけで90万坪の供給があった。その背景には2019年の新規需要が70万坪と供給を上回り、空室率が1.1%と非常に低かったことがある。さらに2020年以降のコロナ禍でオフィスや商業施設、ホテルが厳しい状況に陥る一方、物流施設は活況を呈し、その後の供給増加に影響。その結果、2021年から3年連続で過去最大の新規供給を記録した。2025年の新規供給は46.7万坪と前年比22%減少する見込みだが、空室の多い地域に供給が集中しており、空室率は9%台と高止まりする見通し。
エリア別では、圏央道エリアの空室率が14.8%と最も高く、今後も上昇が予測される。東京ベイエリアはまとまった空室消化があり、前期から2.7ポイント低下し9.7%。向こう2年は供給が少なく、空室率は低下傾向。国道16号エリアは横ばいだが、2025年には一時的に上昇し、その後はわずかに低下する見込み。外環道エリアは一時的に上昇したが、供給が少なく6.6%に低下、今後も低下する見通し。同エリアは住宅地に近く、B to C業態にとって最適な立地となりつつある。












