コールドストレージ ―賃借利用の普及に向けて―

不動産戦略・動向
更新日 : 2026年10月14日掲載日 : 2025年06月05日
倉庫

※ 本レポートは2025年6月に発表されたものです。

サマリー

ここ数年、マルチテナント型のコールドストレージの開発は増加しており、2027年の新規供給は全国で14.1万坪に上る見込みだ。コールドストレージ市場では容量が不足していると言われているが、特に流通型の冷凍食品のスペースが逼迫しているとみられる。ただし、取り扱う食材によって、物流業者や倉庫に求められる専門性や特殊性は異なることから、開発物件とテナントのニーズをマッチさせるのは簡単ではない。それでも、物流業界が直面する多くの課題を解決するために、企業が賃貸型を活用するメリットはあるだろう。

1. マルチテナント型コールドストレージの増加

マルチテナント型のコールドストレージ(冷凍冷蔵倉庫)の開発が増えている。コロナ下で冷凍冷蔵食品の需要が拡大したことが、コールドストレージを開発するデベロッパーが増える契機となった。加えて、昨今の建築費の高騰で物流施設の開発コストが上昇する一方、首都圏の大型マルチテナント型物流施設の需給バランスが軟調で、コスト増に見合った賃料上昇が見込めないことから、投資家がオルタナティブアセットとしてコールドストレージに注目するようになった。新規供給が本格化した2024年は全国で3.4万坪のコールドストレージが竣工したが、2027年にはその4.2倍に当たる14.1万坪が建設される予定だ(Figure 1)。

Figure 1:全国マルチテナント型コールドストレージの新規供給(計画)

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