物流施設利用に関するテナント調査 2026

不動産戦略・動向
更新日 : 2026年06月09日掲載日 : 2026年06月09日
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物流施設利用に関するテナント調査 2026

※ 本レポートは2026年6月に発表されたものです。

雇用の確保と効率化への対応を推進

2026年のCBRE物流施設利用に関するテナント調査(2026年3月実施)では、企業が人手不足への対応策として物流効率化を進める姿勢が一層明確になった。2026年4月からの物流効率化法の改正により、一定規模以上の荷物を扱う特定荷主には物流統括管理者(CLO)の設置が義務化されたことが、物流効率化対策を後押ししそうだ。

テナント企業の物流拠点の見直しや再配置に対する意識は高く、移転や拡張意欲は強い。わずかながら拠点数を減少させるという回答も見られた。拠点あたりの面積は拡大基調であることから、企業は拠点当たりの面積を大型化させることで、倉庫床面積の効率化を図り拠点を再編させたい姿勢がみられる。

テナント企業の優先課題としては、物流企業は、依然として「雇用の確保」に対する課題認識が強い。一方で、荷主企業は「現拠点の立地の見直しや再配置」に対する回答が最も多かった。また老朽化した既存施設への対策も課題認識されており、移転や拠点の再編への要因へつながっているようだ。特定荷主にはCLOの設置が義務付けられたことで、物流企業と荷主企業の連携による立地再編が加速する可能性がある。

拠点計画の実施の手段については、マルチテナント型施設の賃借が最も回答が多く、全回答のほぼ半数を集めた。一方、自社施設の建替えや自社施設建設のための土地を購入するとする回答は昨年比で減少した。建設費高騰で物流施設の建替えや新築をすることが難しくなっていることが背景にあると考えられる。また、企業の資金効率を重視する考えもあり、賃借ニーズがより強くなっているとみられる。

物流施設の仕様については、雇用の確保やサプライチェーンの維持に関する項目が今後増えるとする回答が多かった。具体的には、倉庫内作業の改善が見込める「空調」や従業員が利用可能な「福利厚生設備」、災害や停電時にも事業継続可能な「非常用発電機」でのエネルギー確保や地震発生時に機能する免振構造である。また、トラック待機場や従業員用の駐車場が今後増えるとする回答も上位に挙げられたことは、現状の設置状況に不足感があると考えられる。

物流施設の賃貸マーケットが形成されてから20年以上が経過した。その間に、物流施設需要は、事業会社が物流事業を3PL事業者にアウトソーシングすることやEC市場の成長等により拡大してきた。現在は雇用の確保と物流効率化がテナントの主要課題となっている。アンケート結果からわかる通り、テナントの移転や拡張意欲は依然として強い。同じ施設で複数回にわたり賃貸借契約を更新しているテナントもいる。オーナーは、所有する物流施設をテナントの主要課題に応える設備仕様とすることで、テナントリーシングにおいて競争力を発揮することができるだろう。

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  • 01 課題と対策
  • 02 物流施設の要件
物流施設利用に関するテナント調査 2026

作成:2026年6月