※ 本レポートは2026年4月に発表されたものです。
サマリー
近畿圏の大型マルチテナント型物流施設(LMT)マーケットが堅調だ。年ベースでは2019年以降、2023年(6.0%)を除いて空室率は5%を下回って推移している。四半期ベースでも、空室率が5%を超えたのは2020年Q1から2025年Q4までの期間でわずか3回のみで、安定して低い水準を維持している(Figure 1)。
特に2025年は、LMTのテナント需要の強さは顕著だった。過去最高の40.1万坪の大量供給があったにもかかわらず空室率は4.2%であり、対前年比で0.5ポイントの上昇にとどまった。新規需要は37.5万坪と、それまでの過去最大29.9万坪(2021年)を25%上回る結果となった。CBREの予測によれば、2026年と2027年の新規供給は、いずれも2025年の40%程度にとどまる一方で、新規需要は引き続き旺盛と考えられるため、空室率はさらに低下して3%台で推移すると見込まれる。
近畿圏における需要が継続して強い理由としては、インバウンド消費や製造業の国内回帰などを背景とした地域経済の活性化や、西日本全域の物流をカバーする地理的な優位性が挙げられる。輸送・配送の効率化を求めるニーズは今後も高まると考えられ、近畿圏全域でLMTの実質賃料は上昇が予想される。
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