01 マクロ経済

新規感染者数は11月末時点で一日当たり100人前後に抑えられている。ワクチン接種が進展し、経口薬の年内承認の可能性も高く、COVID-19パンデミックは収束にむけて漸進している。Q4以降は消費ならびに生産の本格回復が期待され、経済規模は2022年Q3にはコロナ禍前のピーク水準を回復するとみられる。ただし、資源価格の上昇と円安の進展が企業収益を圧迫するリスク要因として懸念される。また、11月末に確認された新型コロナの変異ウイルス「オミクロン型」も、景気回復に対する新たなリスク要因として浮上。

02 オフィス

経済の回復に伴い、テナントの動きは活発になると予想される。多くの都市で2022年は空室率の上昇ペースは落ち着いてこよう。ただし、東京と大阪では、大量の新規供給を控え、向こう3年間は空室率の上昇と賃料の下落基調が続くと予想。その他の都市では、賃料が上昇に転じる都市も出てこよう。地方都市ではリモートワークの影響が相対的に小さく、新規供給が限定的な都市では、景気回復によるオフィス需要の拡大が需給のタイト化につながるとみられる。

03 リテール

2022年の銀座エリアの賃貸市場は、引き続きラグジュアリーブランドが出店ニーズを牽引するだろう。2020年から下落していたハイストリート賃料は、2021年Q3に底入れした可能性が高く、2022年下期には上昇に転じると予想する。下期には、中心地からやや離れたエリアを含め、銀座ハイストリート全体でリーシングが進むようになるとみられるためである。 

04 ロジスティクス

首都圏、近畿圏、中部圏のいずれにおいても、むこう2年間、高水準の新規供給が続く。特に首都圏では、2年連続で新規供給が過去最大を更新。首都圏全体では需給バランスは大きく崩れなくとも、物件のクオリティ次第でリーシングの進捗には格差が生じるとみられる。福岡ではストック面積が向こう2年間で56%増加するものの、旺盛な需要により賃料は2年間で7%の上昇を予想。

05 投資

経済回復への期待が高まる中、日本においては緩和的な金融政策も続くとみられ、不動産投資に対する投資家の意欲はさらに高まるとみられる。2022年は、物流、住宅、オフィスに加え、リテールやホテルに対する投資も徐々に再開するだろう。投資総額は、2020年が対前年比11%増、2021年は同ほぼ横ばいの着地見通しだが、2022年は2021年に比べて約10%の増加を見込む。